お正月には門松、3~4月にはタケノコ(筍)が安くたくさん出回ります。鹿児島県などの早い地方では11月頃から収穫が始まる所もあり、四国地方や中国地方の早掘タケノコ呼ばれるものは12月中旬から出荷がはじまります。
タケノコは美味しいですが、竹細工・建材・家具・釣り竿などにも使われる竹。
真っすぐでしなやかな性質があるので、お花のアレンジなどにも使われます。生け花草月流の假屋崎省吾さんも竹を使った花生けをしますね。
そんな竹には、お正月の今年の抱負を語るときに必要な花言葉があります。竹を使ったアレンジを飾り、しっかりと今年やるべきことを考えてみましょう。
目次
竹
名称・原産地
- 分類 :イネ目イネ科タケ亜科
- 学名 :Phyllostachys pubescens
- 和名 :孟宗竹
- 別名 :江南竹・ワセタケ・モウソウダケ
- 英名 :Moso bamboo
- 原産地:中国
世界中の温帯地方に生息しています。木のように茎が木質化するが、草のように年輪はありません。
※竹と笹は似ているが、成長すると葉鞘が早く脱落してしまうものを竹といい、枯れるまで葉鞘が残るものを笹という。竹の葉脈は格子目があり、笹の葉脈は縦に伸びる平行脈というのも見分けるポイントになります。
笹は寒冷地でも生息しています。
竹の花
竹の花は、67年から120年に1度咲かせ、結実し枯れます。花が咲くとその竹が枯れ、地下茎でつながった竹も枯れます。
竹の実は野ネズミの餌になり非常に稀な出来事であるため、普通の食物連鎖ではありえない野ネズミの大量発生を引き起こし、植物の食害を引き起こすことが知られています。この現象はインドでmautam(bamboo death)と呼ばれ、竹の花は不吉の前兆とする民間伝承が生まれました。
花言葉
節度・節操のある
節があることから。
西洋の花言葉(英語)
loyalty(忠誠、忠義)・strenght(力)・steadfastness(しっかりしている)
真っすぐ上に伸びる様子から
竹を使ったアレンジ
竹は、寒い冬にも葉を落とさずに青々としてるので縁起物として扱われています。強風や嵐の中でも折れないたたずまいや、曲がらずに真っすぐ成長する姿から、「誠実な心」や「強い志」などの象徴です。
竹は秋~冬の水揚げが止まった時期に切ります。切った竹を綺麗に磨きます。→竹磨きの方法
門松
松がメインのアレンジですが、真ん中にすらっと立つ竹が印象深いアレンジです。お正月飾りには、松が入っていないと意味はありません。
スタードーム
スタードームとは、竹などの身近な素材を使って付くる半球型のドームです。
加工しやすい竹でドームを作ります。半球ではなく、球体にして吊るすアレンジもあります。
いま、プラスチックなどの竹に代わる素材の普及、外国産の安い竹材・タケノコの輸入、地方の過疎化・高齢化などにより、竹林の放置が拡大しています。プラスチックによる環境問題も深刻なので、あわせて解決したい問題ですね。
まとめ
竹は、門松や竹の子などで身近な植物です。中国から入ってきた植物ですが、その性質が日本でも好まれ多くの加工品として活用されています。
滅多に花は見られませんが、その姿からしっかりとした花言葉が付けられています。新年を迎えるにあたって真っすぐな気持ちで抱負を言いたいものです。
竹林も管理されていれば綺麗で清々しいのですが、竹林放置が問題になってきています。上手く解決していきたいものです。