暮れになると、花屋さんにはお歳暮用のいえ高級シクラメンや家用のお求めやすいシクラメンが店頭にならびます。ギフトでも自家用でも、スイカをぽんぽん叩くようにシクラメンの品質を知りたいと思いますよね。
なかには、「正月までしか咲かないんだろ?」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、春までつぎつぎと咲き続けます。
将来有望のシクラメンの選び方やシクラメンを長~く楽しむ方法をお教えします。
目次
シクラメン
日本においては秋から春にかけて咲きます。葉芽と花芽が1対で発生するので、葉っぱの数だけ花芽がつきます。蒸れてしまうのに弱く、湿度が高いと灰色カビ病が発生し腐ってとけてしまったりします。
良いシクラメンの選び方
シクラメンは葉芽と花芽が1対で発生するということは、葉っぱが多い株の方がいっぱい花が咲くということです。なので、小さな葉っぱの枚数が多い方がいっぱい花を付けるということになります。大きな葉っぱでボリューム感は大きくても枚数が少ないという残念な株もあります。
よく目にするのは、葉っぱを押し分けて中の蕾を見ようとする人。申し訳ないですが、来年に咲く花芽はまだ出ていません。そして葉っぱは、生産農家の方が葉組みという技術で花がいっぱい咲くようにしたものです。あまりぐちゃぐちゃにして買わないで行かないでくださいね( ;∀;)
花屋さんは良いシクラメンを見分ける時に、葉っぱが綺麗に仕立てられているか・しっかりした株かを 目で見て・葉っぱをポンポンとさわります。伸びてボサボサなシクラメンより、つまっていてコロンと丸いシクラメンが正月明けの寒い時期でも綺麗な姿でいるからです。
置き場所
日の当たる室内に置きます。日光は、花芽の栄養となるので、明るい場所の方が花も葉っぱもイキイキしてきます。寒さは強いですが、氷点下だと凍ります。逆に暖かい部屋だとのびのび育ってしまい形がくずれてしまいます。
ベストポジションは、玄関といいます。氷点下になりずらく、温度・湿度も低いのであまり伸びずに腐ることなく同じ綺麗な姿を保ちます。玄関にあまり日光が入らないようでしたら、たまに日光浴をさせた方がいいでしょう。でも、外に置いての日光浴はやめたほうがいいです。しまい忘れて、霜にあててしまったという話をよく聞きます。もちろん枯れます。
水やり方法
一番失敗する原因は水やりです。過湿が大嫌いなシクラメン。でも、水も必要です。鉢の上からあげてもいいのですが、葉っぱが邪魔であげずらかったり 葉っぱや球根に水がかかりすぎて過湿になってしまったりします。
シクラメン農家の方や当店でもおこなっている水やり方法は下からです。ご家庭なら受皿に水をためて鉢底から水を吸わせるようにあげます。ためっぱなしではなく、水を吸って無くなったら足す、無くなったら足すというペースです。
うっかり水をきらせて花も葉っぱもグッタりしてしまった場合は、まず下から新聞紙などで包み上げます。土の表面まで水に浸るようにバケツに水をはりその中に半日いれておきます。半日後には、また花や葉っぱを上にあげて綺麗に咲いてくれます。※ずっと漬けっぱなしだと腐ってしまいます。
すると、もとのビシッとしたもとの姿に戻ります。
※バケツに入れた時に、水かさが増えてシクラメンの地上部に水がつからない様に気をつけてください。
夏場は水やりは極力少なくても大丈夫です。球根状態で耐えます。水やりすると腐ります。
肥料
花屋さんで売っているシクラメンは、秋から次々と花芽をあげてドンドン咲きます。球根植物なので球根に花を咲かせる栄養は蓄えていますが、栄養切れをおこすと花付きが悪くなります。球根植物用の化成肥料や液体肥料で肥料をあげますが、液体肥料を通常の2倍から3倍にしてたまに水やりの時に変わりにあげます。あげすぎると肥料焼けをするので10・11月と2・3月に1度ぐらいずつです。※寒いと花数が少なくなりますが、寒さに耐えているので肥料もすいません。
当店では、花色が悪かったり 勢いがなくなってきたらHB-101を水やりの受皿に1滴たらします。花色が良くなり、元気になります。
夏越し
シクラメンは高温多湿に弱いです。花屋さんで売っているシクラメンの多くは、夏場は山あげといって群馬や福島などの避暑地に持っていって力を蓄えています。そして、今年や翌年の栄養をためこんで秋から綺麗に咲いています。
一般の家庭では避暑地に別荘があるわけでもないし、わざわざシクラメンを持って行って翌年咲かせるのも非経済的です。でも、気をつかわない管理でひょっこり花芽があがってくるシクラメンもあります。
その管理方法?とは、戸外の日陰の場所(昔でいえば縁の下など)に水も控えめでほっておくと生き延びるという方法。ポイントは、風通し・涼しく・乾燥気味です。ダメもとでトライしてみてはどうですか?
まとめ
秋の涼しくなった頃から花屋さんで売っているシクラメン。冬のお花の定番になっています。販売時期は12月ぐらいまでですが、春まで咲き続ける咲き続けます。
温度・湿度・水やりで手間も少なく寒い冬の彩りになってくれるお花です。うまくすると夏を越し、涼しくなってまた芽をあげてくれるかもしれません。
シクラメンをプレゼントする時も育て方やポイント・コツを伝えられると、より一層楽しんで喜んでもらえると思いますよ。
「お花なんてもったいない」という方がいますが、逆に人生は損得だけじゃもったいない。人生に喜びと想い出を。
お花が人生に華を咲かせて、豊かにしてくれます。そこには幸せがうまれます。
ただ、花を贈るだけではなく想い(花言葉)も一緒に贈ってみませんか?
花言葉を一緒に伝えるも良し、花だけを渡すのも良し。
花というモノをプレゼントするのではなく、
花をプレゼントするキモチが、
フラワーギフトなんです。